丘の上から暑中見舞

まる子、再びの木登り

いっときよりは、ほんの少しだが、やせたのかもしれない。木に登るそぶりなどしばらくみせなかったまる子が、突然、木に登った。すごいね、と手をたたき、ほめてやると、あちこち、枝を移動した。


昨日は午後5時をすぎても、池のほとりの温度計は33度だった。丘の上に登るまでに、このごろは何度も立ち止まらないと、とても歩けない。

チビも、このごろはこんなふうに甘えたしぐさをしぐさをするようになった。元気な猫たちの姿に、グタッと萎えていた気持もすっと立ち上がる。展望台では、いつも会うワンコが今日も元気に、お手!

ワンコが帰るから、あたしも帰ろうかな! また明日ね。そう言ってリュックを背負い、歩きだすと、大声で話すおじさんが向こうからやってくる。まる子は、いつのまにか草むらに逃げ込んでこっちを見ている。警戒ぎみの眼。

だいじょうぶだよ、まる子。あのおじさんは、声が大きいだけで気のいい人だから。でも、いやなものはいやだもんな。しかたないか。 

 

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