新しい日

元日の朝、ここは初日の出をみる人たちで賑わうそうだが、夕方は静寂に包まれていた。しんとして、冴えた大気に包まれ、夕焼けに染まっていた。昨日と今日は特に変わったこともない続きなのに、1月1日は、やっぱり気分が新たになって、まわりの光や空気まで新鮮に感じるのはなぜなんだろう。

途中の池のまわりには、家族連れが乘るボートがたくさん。離れたところでは、カモメの行進。カモやシラサギ、カワウなど、池はいろんな鳥でにぎやかである。おだやかな正月だ。


晴れた空には、白蛇の子供のような雲。白蛇は昔から縁起がいい生き物だっていわれてるようだから、今年は良い年になるかな。けさは、気になっていた人からの、ひさしぶりの電話もあったし。

丘にのぼり、正月も盆もあたしらにゃ関係にゃいよ、と言いたげなチビまる子にえさをやったあと、石の上でまる子と座っていると、まる子はいつのまにかうとうとしている。おいおい、石からおっこっちゃうぞ。

正月とあってか、ふだんは見慣れない人たちもやってきて、猫好きな人はそばにやってきて、まる子を撫でていく。そんな人たちとなんやかや話をしていると、まる子とチビは、早く終わんないかなあという顔をしながらも、くつろいでいる様子。


チビ、なんかおまえ、重力にさからってないかい?

今日は、これまで聞いたことのないような鳥の声がした。正月のせい? チビまる子は、さっそく反応する。


ここには、朝日が昇る前からきて、ラジオ体操を一緒にする人たちもいるし、日が暮れるころにやってくる人もいる。まる子は、そんな人たちの、癒しになっているようだ。だから、餌をあげたくなるんだろうなあ。まる子の減量はなかなか容易ではない。

でも新しい年の新しい光の中で、愚痴を言ってはいけない。こうして、まる子とチビと、さらには長年連れ添った相棒と一緒に、富士を眺める時間を過せることに感謝。

 

 

 

 

 

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