なんとも妙な夢

数日前の朝、夢をみた。
それも、考えられないような奇妙な夢。
だが、とてもリアルで、言葉や表情、まわりの状況まではっきりとしている。

浅い眠りのなか、連続的に夢をみていたが、ほかの夢は思いだせないのに、それだけは鮮明に残っている。
交わした会話まではっきりと覚えているのだから、なお不思議。

adorable animal baby blur

場所は、どこかの施設の洗面所で、隣りにいたのは、亡くなられた元首相の安倍さんで、鏡を見ながら髭を剃っていたのだ。そして、並んで立っている私も鏡をみて、たがいに言葉を交わしていた。
私は旅行中で、安倍さんも移動中に立ち寄ったという感じがした。

安倍さんは、「髭がすぐ伸びてねえ」と笑いながら、じょりじょりと音を立てて髭を剃り、私は私で、そうなんですねえ、などと相槌を打ち、自分の顔を点検していた。

まわりには安倍さんを護衛する人たちが並び、テレビでよく見る閣僚らしき人も混じっていて、みんな安倍さんを見てにこにこしている。

私は特別、安倍さんのファンではなかったが、嫌いではなかった。
それまでの日本の首相のイメージといえば、他の国のトップたちが並ぶ場面では、ひときわ背が小さく、なんとなく気おくれがしているような態度で、存在感に欠けていた。

なので、こちらもちょっとコンプレックスを感じたものだが、その点、安倍さんは背が高く、臆せずに堂々としているところが、みているものを安心させた。

こういう人はなかなか出ないだろうなあと思っていたが、思いがけず、突然に消えてしまわれた。
なんのつながりもない遠い人の夢を、夢のなかとはいえ、こんなに身近に感じるなんて、やっぱり不思議で、いまだにちょっと異次元にお邪魔した感が抜けていない。

そんなときに、以前に古墳の丘に住んでいた猫たちの写真が届いた。
うれしくて何度も眺めて、ああよかったと胸をなでおろす。

チビと、先住猫のクウちゃん。

里親さんちに行ってからも、なかなかケージから外に出られなかったというチビ。どうやら先住猫のクウちゃんとも仲良くなったみたいで、顔つきが丸くなってきて、相変わらずのイケメン。
だんだん、母親のまる子に似てきたようだ。

そのまる子は、ダイエットに励んでいるようで、成果が上がったかな?

猫の保護活動をしていて思うことは、はたしてこれで本当にいいのかな、という考え。
自由で気儘というのが、ノラのいいイメージだから。
けれどもその現実は、とても過酷で残酷。
こんなふうに幸せそうな顔をみると、ようやく、これでよかったのだと納得でき、先に進める。

チビとまる子のベッドは、石だった。

猫も夢をみるのだろうか。
うん、やっぱり見ているようだ。
猫が寝ている様子をみると、言葉のような声を出したり手足を動かしたりするから。

そんな猫たちをみていると、猫の夢の中へと入ってみたくなる。

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