なんといっても、まずは公園のシロ。
耳がただれてきているのに気づいて、なんとかしてやりたいと思いながらも、自分の力の及ばないだろう現実を考えては迷ってばかり。
決心がつかないまま、シロの病状は進む。
ならば、ダメもとで、引き受けてくれる人を探してみよう。
そう決心したときには、すでに病状はだいぶ進んでいた。
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そして運よく、引き受けてくださるという日向っ猫さんにたどりついたのでした。
けれども、それからが大変だったな。
なにしろシロは人一倍警戒心が強くて捕まらない。
3カ月かかった末に、ようやく捕まって手術を受けることが叶ったというわけで。
そのとき、シロのためにと、たくさんの寄付やいろんな善意が集まり、さらには、さまざまなアドバイスや励ましの言葉なども頂いて、どれほどうれしかったことか。
シロのおかげで、この経験は人生の大切な財産となりました。
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ですが、シロは、傷も癒えてくると、外に出たがって夜鳴きが続き、はては障子もみんな破いてしまったそうで、ハラハラドキドキ。
でも、今は両脚広げて昼寝をするほどにリラックスしているとのこと、ようやく、ほっとしているところです。
シロの状況をツイッターに載せていると、「たにゃ」というツイッターに出会いました。
捕獲が同じような進行状況で、それで、ツイッター上でやりとりがあり、なにかと力を頂いたのです。
「たにゃ」の状況も、かなりひどく、それでも、ここは自分の場所だという気概が感じられたものです。
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「たにゃ」の飄々とした表情と、その元へと通うお兄さんの語り口がおもしろくて、すっかりファンになりました。
その「たにゃ」も、今では、こんなにふっくらとして、のほほんとした面立ちに変化。
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そして、サクセスストーリー!
「たにゃ」はなんと、今ではあちこちで取り上げられる人気者になったんです。
さらには、「たにゃ兄さん」、ただいま子供食堂を開こうと、着々と準備中!
今度は、幸せな子供たちがふえますように!
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「たにゃ兄さん」、落ち込んでいる時に歌舞伎町の劣悪な環境にいる「たにゃ」を見て、こんなところでも生きているんだなあと力づけられたとのことです。
シロも「たにゃ」も、今年の冬はもう寒さに耐えなくてもいいんだよね。
もう一つ、ほかにも今年の冬は寒さを我慢しなくてもよくなった猫たちがいます。
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近所猫のグレ男とグレ子のことです。
今、一緒に暮らしているミーナと、以前は一緒にいた猫たち。
猫たちが軒下に棲みついていた家の奥さんは高齢で、認知症が進み、猫たちの居場所がなくなる怖れがあったんです。
三毛子はだいぶ前に保護をしていたのですが、グレ男とグレ子までは手が届かず、心が傷む日々でした。
でもそれも、二匹一緒に暮らせる場所がみつかって、今頃はやっぱり二匹くっついて寝てるんだろうな。
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今、いる場所にいつまで住んでいられるのかという問題は、ノラにつきまとう。
「たにゃ」の保護のきっかけも、やはり、そうだったのです。
棲みついていた場所に、ビルが建つということになったんだそうで。
シロも「たにゃ」も、あのままだったらどうなっていただろうかとぞっとします。
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保護されて、しばらくたったあとの猫たちの変化はあきらか。
どうか、家なき子たちが少しでも減りますように。