静岡で毎年開かれる大道芸フェスティバル。
今年もやってきました。
なので、行ってみない手はない。
天気も素晴らしく、暑いくらい。
日差しがきつかった!
この大道芸を初めてみたときは、上の写真を撮ったときだから、2014年。
9年前で、まだ静岡にきたばかりのころだ。
大阪にいるときは賑やかな街や人に慣れていたから、静岡の静かな空気に寂しさを感じていた。
それで、賑やかさを求めて、さっそく見に行ったのが最初。
その頃は機械やクレーンを使ったダイナミックな演技が多くあり、もはや大道芸というよりは芸術の域に達していて、その華麗さや度肝を抜く演技に声も出なかったほどだった。
このごろは、時代のせいか、コミカルなものも人気。
笑いを取っていたのは、この人。
一人で10個の楽器を操るという。
写真の矢印は、靴につないである紐。
これで歩くたびに、背中の太鼓やシンバルなどが鳴る。
なので、演奏中は、ずっと歩き続けていなくてはならないのです。
少し前にテレビに出たということで、勢いづいていた彼は、つぎは、このテレビ局に出たいと言って、NHKの番組(情熱大陸)のテーマ曲を演奏。
そして、少し離れた場所では、なんと恐ろしいことに、椅子をいくつも重ねた上で、演技をする男。
さらに知って驚くなかれ、椅子の下は平らな平地ではなくて、瓶なんです。
一回一回が、まさにほんとに命がけのパフォーマンス。
こんな人生を選ぶこの男は、いったいどういう人なんでしょう。
そして、強い日差しの中で、炎を操る人たち!
見ているこちらも熱いが、演じる人たちはもっと熱いだろうに。
でも、途中で暑さも忘れるほどの迫力でした。
音楽にのせて炎を操る様子をみていると、なにか胸が、がんがんと熱くなってきて、元気を燃やす炎をもらった気持になりました。
会場は、今、大河ドラマで話題の駿府城があった場所で、現在は広々とした公園になっている。
すぐそばでは、城の遺跡発掘が盛んに行われているところなんです。
昼になり、木陰を探しておにぎりを食べていると、近くの幼稚園の子たちが賑やかで、こちらも遠足気分になった。
賑やかな公園をあとにして、駅の駐車場へと向かっていると、道のまんなかに、ブロンズ像がぽつんと立っていた。
あれはなに?
近づいて行くと、像がゆっくりと翼を動かしながら歌いだしたので、ぎょっとして立ち止まった。
あたりに、彼女が歌う「アベマリア」の歌が沁みていく。
彼女の歌は、先ほどまでの高ぶりを沈めてくれて、終わりよければすべてよし!
ひさしぶりに、血が沸いて躍った日になったというわけです。
ほんと、街に出ると、いろんなことに出会うものです。
いつも、公園のウォーキングと古墳の丘上りを日課にしていると、いつのまにやら、服はジャージで靴はスニーカーばかり。
それでも、たまには街に出ないとね。