雛の道

今日は雛祭り。袋井市の可睡斎というお寺に、たくさんの雛が並んでいるというのを知り、いつもよりも早起きをして行ってみた。早起きはやっぱり三文の徳だね。まだあまり人がきていなかったから、ほとんどこの景色をひとりじめ。

家を出てから車で一時間ちょっと。駐車場から山門へと続く石段の雛たちが、まずは出迎えてくれる。

雛たちに圧倒されるようにして石段を上り、お寺に入って行くと、長く続く廊下には、これはまた秀麗な雛たちが並んでいる。これ、すべて、一般の人たちから供養してくださいと託されたもの。こうして飾ってやり、訪れる人たちに披露してから供養をするのだという。


ここに飾られていた雛たちは、どれも見事で精緻な作り。十二単衣の着物の一枚一枚がそれぞれちゃんと重なっている。昔の雅びなお姫様たちには、しっかりと筋肉がついてたのかな。そうじゃないと、とてもこんなの着こなせないよね。見るのと着るのとでは大違いだろうなあ。

道具の一つ一つも見事というほかなく、溜息が出る。こんなお雛さまを飾ることができる家というのは、いったいどんな家なんだろうという思いが湧いてくる。富という力がなければ文化が育たないという言葉をあらためてかみしめた時間だった。

御殿飾り

そして大広間へと入ると、思わず、オウーッと声が出た。

数えきれないほどの、約1200体という雛たちが天井に届くほどに一斉に並んでいた。こちらは小さな一般的な雛たちだ。でもこれだけ集まると、壮観、圧巻。なにかみんなひそひそと小さな声で話をしているようだ。

かたわらでは、童子たちが遊んでいる。

そしてこんなにかわいい花嫁さんも。こちらも、綿が入った見事な着物です。こんなに愛らしいお嫁さんなら、きっと幸せになれるだろうな。

童謡 「うれしい雛祭り」の歌の中の、お嫁にいらしたねえさまに・・・という部分を思いだします。ふっくらしているところがなんともかわいい。

部屋ごとに贅を凝らしたお雛さまたちの最後を飾るのは、これまた豪華な牡丹の花たち。どれもこれも大輪の花を咲かせて、雛の道のフィナーレを飾っていました。

朝早くにでかけるときには、お留守番の三毛子は、こんな不機嫌な顔で見送り。帰ったときにも、ここに坐って出迎えてくれました。でも、朝よりもご機嫌で、玄関まで走って行き、スリスリしてくれました。

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