秋の日のミーナのためいき

ミーナ、あいかわらずのヤンチャ姉ちゃんで、このところ、障子破りに熱中。

それで、いっそ、障子の一番下を全部見えるように剥がしてみたら、そこから顔を突っ込んで外を見ている。
ほかのところが全開なのに、なぜ、そこ?

【破いた障子から首を出す】

この町内では、猫を外にださないようにということになっているが、外に出ている猫もいて、そんな猫が通るのを、ミーナは心待ちにしているのか、迷惑に思っているのか、とにかく興味深々。

猫の移動につれて、外が見える窓という窓を移動して、二階にかけあがり、ベランダの手すりに乗って身を乗り出す。
すると隣りの家の猫もベランダに出てきて、二匹はよくにらめっこしているが、たいてい向こうの猫のほうが先に飽きて姿を消す。

取り残されるミーナは、そして、ひがな外をながめては、ため息だ。
野良猫たちの中で生まれ育ったミーナは、人間よりも猫のほうが好きだからかなあ。
かわいそうに思って、遊んでやろうとするが、ミーナはあまり人間には興味がなく、そっぽを向いている。

それでも、去年の今頃よりは、だいぶ近しくなってきたなあと思いながら、私はミーナを横目に、秋冬物の洋服や布団を出している。
するとミーナもこちらにきて、なにしてるのかと言いたげに、小首をかしげてはチョイチョイと手を出してくる。

衣類も寝具も、入れ替えをするときには、ついでに処分もする。
けれど、その分別が、けっこう時間がかかる。

収納の場所が限られているから、リメイクして他に利用できないかなあと考えた末に、ノーという結論が出れば、お別れすることにする。

たとえば、トレーナーなど、あったかな素材のものは、袖を切り落として見ごろだけにして、アズキのハウスの中に敷いてやる。
それだけでもだいぶ、外の猫にはあったかい場所になるだろうから。

【雨の日には、中でごはん】

そうして残した秋物をひさしぶりに着てみると、去年の同じ時期に着たときの気分が蘇ってくる。
これを着たとき、去年はどんな気持だったかなあと。

すると、一年しかたっていないのに、心もちが少し変わっていることに気づく。
そのためか、衣替えと一緒に、気持も着替えたような気分になる。

家のなかをプチリフォームして、気分があがったので、ほかの場所もいろいろ思案中。
ミーナの変化とともに、こちらも少しずつ変化。

夫はミーナの横暴の後始末でベランダの柵を作ったり、壁の引っ掻き防止のためにプラダンを張ったり、畳の部屋にウレタンマットを敷いたり、障子を張ったりと大忙し。

そのうえ、私のプチリフォーム案に振り回されて、それで今日は、どこかへ逃亡中。

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