実際にシロに会うのは、3カ月ぶりくらいかな。
耳の癌の手術をしてから一度、会った以来だ。
いつもは、日向っ猫さんのインスタグラムやLINEでのやり取りの写真を見ては、ほっとする日々だったから。
今日はシロのために寄付をしてくださった方からの届け物があって伺うと、日向っ猫さん、「シロに会っていきますか?」とのこと。
うれしい言葉に、靴をぬぐのももどかしく入らせてもらうことに。
でも待てよ、もう私のことは忘れてるんだろうなあ・・・。
不安に思いながら中に入らせてもらうと、シロはケージに入って、窓辺のケージの中でまどろんでいた様子。
私を見ると、やっぱりちょっと警戒した顔になり、隅っこに固まってしまった。
しょうがないよね、ずいぶんと会っていないんだものね。
シロちゃん、と話しかけて近づいてみると、手術した場所の傷も、もうほとんどわからなくなっていて、新しい毛も生えそろっていた。
日向っ猫さんは、「なんか、最初っからこんな感じだったのんじゃないかになって思うような、自然な感じになってきたでしょ」とにこにこ。
たしかにそう、傷口がわからないくらいに毛が密生していて、純白で、なんときれいなんでしょう。
よかった、よかった。
なかなかつかまらなかったあの時、諦めなくてよかった!
諦めていたら、今頃はとんでもないことになっていたでしょう。
今のところ、再発の気配もないそうで、ほんとによかった。
すると、足許にかわいい猫が。
生まれて二か月くらいの子猫。日向っ猫さんに保護されて、トライアルが決まったそうです。
地域猫活動を続けて、たくさんの猫たちを救ってきた日向っ猫さんは、今日も愛くるしい笑顔で迎えてくれました。
いろいろ大変なこともあるはずなのに、なんて強い人。
そういえば、シロがなかなか捕まらなかったとき、彼女に、「諦める、ということはないですかね」と言ったら、彼女は、「諦めるくらいなら、初めからこんなことはしない」と答えました。
強靭さとかわいさと、寒さの中、小さな花をつける梅のような人です。