努力は報われなかったけれど、と羽生選手は試合の後のインタビューで、切なげに語った。
だが、金メダルをとったネイサンチェン選手よりも、彼ははるかに大きくメディアで取り上げられた。それは、きっと彼の努力に感動した人が多かったからではないのかしら。
数えきれないほどの練習を、もっともっとと積み重ねてきた結果は、思わしいものではなかったから、きっとそんな言葉が出たんだろうけれど、でもね、と私は思わずつぶやいてしまった。
でも、限界にチャレンジした君のことは誰もがすごいって思ったんじゃないのかな。人々の心に、金メダル以上のなにかを届けた。それだけでも、報われることはいっぱいあったんじゃないかなと・・・。
フィギュアだけでなく、高く長く飛ぶために、スノボーの選手たちもスキージャンプの選手たちも、怪我をすることに恐怖を感じながら、どれほどの努力を積み重ねてきたんだろうと思うと、気が遠くなるほどのエネルギーや溜息を感じる。
でも、選手たちは言うのだ。飛ぶことが好きだからと。努力は報われることよりも、報われないことの方がはるかに多いのに。
なので、かげながら、なにかプレゼントをと思い、バレンタインデーのシーズンでもあることだしと、ちょっと焼津の「茶郷 山いち」まで行って、バレンタインドーナッツを買ってきた。(気持ちだけ送り、自分で食べる)
焼津に行ったついでに、久しぶりに海まで足をのばした。それで、きょうの富士山は焼津から。
天気もよく、いつもよりもさらにきれいな富士山が眼の前に。古墳の丘からみる富士よりも大きくて遮る山もなく、引き込まれて、ただぼうっと眺めていた。
そのあとは、焼津の名物、マグロ丼を買って持ち帰り、家で昼食。やはり名物のことだけあって、これが美味。いつもスーパーで買うマグロと見た目はあまり変わらないのに、どうしてこんなに味が違うのかと思うほど。
この調子だと、体重はちっとも減っていかないなあ・・・。日々の努力は、おいしいものを前にすると一瞬で崩れてしまう。オリンピックで戦う戦士たちの体重管理の努力は、自分が食べるときには忘れることにする。
一休みして公園に行くと、旧藤枝製茶貿易商館の古い建物の上のとんがり屋根を移築し、建て変えた建物ができあがり、メルヘンな雰囲気をかもしだしていた。これまでは公園内の工事の多さに呆れていたが、この建物はいいかもなあ・・・。