朝から激しい雨。
そんな日は、なぜだか会いたくなる人たちがいる。
過ぎ去っていった人たちは、今頃どうしているのだろう。
きっと元気でいるだろうけれど。
【雨の日の餌やりにはカッパが欠かせない】
亡くなった人もいるけれど、まだまだおおかたの人は生きているらしい。
らしいというのは、ほとんどの人たちとは音信がとぎれてしまったからで。
とぎれてしまったのは、相手の方から連絡がこなくなったこともあるが、どちらかといえば、自分の方から絶ってしまったことのほうが多い。
いろいろありすぎる自分の境遇が惨めに思えて、誰とも会いたくなかったからだ。
結果、さびしい暮らしになることまちがいなし。
そういうこともあって、猫に傾倒してしまったのかもしれないね。
まあ、それはそれで、性にあってるのかもしれないと、このごろは負け惜しみ。
それでも、毎日はやってくるから、なんとか楽しいことを見つけましょう。
今日は雨の日だから、裁縫箱なんかひさしぶりに取り出して、以前から気になっていたジャージーパンツの裾上げなどしよるんですよ、これが。
なんせ、ジャージは餌やりにはとっても便利で、なんと古着屋でまだ未使用のものを格安でみつけたんです。
でも、穿いてみたら、股下がなんと8センチも長い。
今どきはみんな脚が長いもんね。
そして私は普通よりも短い。
藤枝に来たばかりの頃、フィットネスクラブに通ったことがあって、そのとき、後ろでエアロビクスをしていた人が、「あなた、脚が短いのね」とまともに言われたことがあった。
否定できるほどの自信もなく、つい、うなづいてしまった。
それ以来、パンツを買うたびに、脚の短さに溜息をつく。
今日、アズキのもとへと行くときは、カッパの下に穿いていきましょか。
ミーナは、なにやってんの~という顔つきで、高みの見物。
雨に打たれて頭を垂れる花たちや木々を見ながら、不器用な指で針を使い、ちょっと会いたいなあと思う人たちのことを考えながら、針を進める時間。
脚が短いのも、ものさびしいのも、誰のせいでもないけれど、ちょっと物憂げで、でも、自分の身の丈に見合ったパンツが仕上がるのが楽しみな日です。