桑田圭祐、佐野元春、チャー、野口五郎、世良正則。
昔の、ではなくて、今でもとてもカッコイイロックンローラーたち。
彼らが「時代遅れのロックンロール」を紅白で歌うのを見ていたら、なにか、胸の底からズンと突き上げてくるものがあった。
個性のやたら強い男たちだから、ぶつかりあってメチャメチャになってもおかしくないはず。
なのに、とてもいい具合に調和していた。
どの人も他の誰かを邪魔することなく、それでいて、らしさ、を失うこともない。
案配とか匙かげんというものを知りつくし、さらには楽しんでいるのはさすがだなあ。
このところの紅白って、新しい歌と古い歌がかけ離れていて、それを無理にまとめようとしているような感じだったから、見ている方もくたびれて、途中でテレビを切っていたが、今年はおおよそ最後まで見た。
若い子たちは、歌ではなく動きなんだよね。まさに、かっこよくかわいく動く絵たち。
そのわりにはどきりとするような歌詞もあったりするから、はっとして、見入ってしまうこともある。
そうではない人たちには、味わい深さとか凄みさえあって、なかなかにいい感じがにじみ出ていた。
とくにいい感じだったのは、桑田さんたちの歌。
なんでもいいからね、足許にあるものを拾い上げて楽しみなよ、かわいがろうよ。
時代遅れだと言われても、へっちゃらさ。
いいんじゃないか? 年を取るのも。
とにかく、いっそ、もう、楽しもうよ。
そんなメッセージが伝わってくるような・・・。
時代遅れではないカッコイイ彼らをを見てワクワクしたせいか、この正月はいつもとはちょっと違う気分です。