猫に思いは伝わるか?
これがなかなか伝わらない。
とくにノラ歴が長い猫には。
だから、感情が揺れる。
だが、その繰り返しで鍛えられたのか、日頃の感情を抑えられるようになった。
伝わらなくても、伝わっても、そこに猫がいれば、自然に笑顔がふえる。
そして、一人の時間も退屈しない。
さらには、猫が家のなかを動いたり走ったりするために、よけいなものは置かないようになり、大きな家具やこれまで処分を迷っていたものも始末できた。
そして、棚やテーブルに物を置かなくなった。
なにしろ、朝起きてみると、棚やテーブルに置いたペンやパソコン用のマウスなど、ありとあらゆるものが床に落ちて転がっている始末。
なので、寝る前にはそれらを決まったところにしまうことに。
自然にテーブルや棚から物が消えた。
そのせいか、棚に飾る小物などは一切買わなくなって、結果、埃もたたなくなった。
床にも物を置かない。
ソファや大きな家具も片付けた。
よって、格段に掃除が楽になった。
たしかに猫の抜け毛やトイレの問題など、猫と一緒に暮らすことで出てくる問題もあるけれど、それらを差し引いたとしても、まだあまりある効能なんです。
昨日も、しばらく干しておいていたヨモギをベランダで揉んで、よもぎ餅にする準備をしていると、いつのまにかそうっと後ろからミーナ。
猫がいると家にいる時間がふえて、料理や片付けに時間を向けるようになったのもイチオシポイント。
とくに、人間が鬱陶しいなあと思うようなときには、猫もそれを感じるのか、気配も重みも感じさせないように、ふうわりと姿をみせてはいつのまにか、姿がみえなくなっているのである。
ふだんは、猫なのにトコトコ音をさせて走り回るやつなのに、なんか、風の又三郎みたいだ。