藤の花が咲き始めた蓮華寺池公園。
こんもりと盛り上がるように咲き始め、なんとまあいい香りだこと。鼻を近づかせ、独特の香りにいっとき浸る。
強いのに刺激的ではなく、ひきこまれるような香り。
いっとき、カッコつけて「プアゾン」(毒)という香水をつけていた頃があったが、とうてい、この花の香りには及ばない。
もしも、プアゾンをつけていた頃の自分に出会ったら、そっぽを向くだろうな。
下の写真、対岸の岸辺にあるのは芝桜。そして藤棚には藤がこんもり。その後ろの生垣のツツジも花ががちほら。さらに上には遅咲きの桜が咲いている。まるで桃源郷のようです。
もうじき、公園は藤祭り。人間にとっては楽しいが、ここで暮らす猫たちには災難。人がふえ、子供たちがところかまわず走り回る。しばらく猫はどこかへ避難することとなる。
地面を這うように咲く芝桜も、精一杯にお日様に顔を向け、あたしたちここにいるようと言っているみたい。
うん、わかってるよう、あなたたちは小さいけど集まるとすごいよね。地面を鮮やかに染めて、はるか遠くからでもすぐにわかるもの。
さらにその先に歩いて行くと、ネモフィラとチューリップ。ネモフィラは儚げで、守ってやりたくなるような可憐さだ。
ラナンキュラスは、例えていえば王女様。華やかで美しく、気品がある。
通る人々は口々に、この季節が一番いいねえ、きれいだねえと言いながら、藤をみあげ、八重の桜をみあげ、足許の花たちに見入る。こんな情景をみていると、世の中には悪い人なんていないような気がしてくる。
でも現実には・・・。廃墟と化した、かの戦地に再び花は咲くだろうか。咲くよね、きっと。澄み渡った青空の下に。
そんなことをつい考えながら、白猫の姫の薬をもらいに動物病院へ向かった。
この市の動物病院の組合では、野良猫や地域猫の診察や投薬には応じないということが決まったとかで、地域猫や野良猫の診察や相談に乗ってくれる動物病院は少ない。そんな猫たちほど助けを必要としているはずなのに。
そういう状況の中で、チビまる子のときから相談に乗ってもらっている病院は、希少な動物病院だ。アズキの皮膚病も再発したので、ありがたい。
受付に行くと、隣りにいたワンコ。おとなしく待っているので写真をとらせてもらった。なんだかすごくかわいいワンコ。病院にきたので、飼い主さんの腕の中でちょっと怯えてるみたい。
うちのミーナは、あいかわらずスズ君が通るたびにこんな感じ。スズく~ん、と言っている感じ。二匹の恋物語には続きがありそうです。