もうひとつのアリス

~AOSHIMA CHIKAGE ステンドグラス展~

公園のすぐそばにあるヒュッゲの二階ASUHAで、ステンドグラスの作品が展示されている。作家の青島さんとはふとした偶然で出会った。2019年の桜の季節、坂道の散り落ちた桜の花びらを絨毯に、小さな人形を並べ、不思議ワールドを作っている女性をみかけ、つい声をかけてしまったのが始まり。

旧ブログ、「小さな世界」に載せた写真

この様子は、旧ブログの2018年4月10日の「小さな世界」に書いた。そのあと、その方とはあまりおつきあいはなかったのだが、チビまる子がいる丘の上で再会してまた話をするようになり、今度、作品展を開くということを知った。

イギリスの教会のステンドグラスにアリスが描かれていて、それがきっかけになって「不思議の国のアリス」が評判になったという説もあるということで、青島さんは実際にその教会を訪ねてみて作品をつくりあげたのだという。
その教会の写真。下の部分を作った。ほかにも魅力的な作品が並んでいる。

展示会の会場には、アクセサリーになりそうな、ステンドグラスの小物などもありますよ~。

以前に一度、青島さんの店と工房を訪ねたことがある。

                ステンドグラス ニャーゴ  http://nya-go.jp     

店の名前がニャーゴだから、当然猫が好き。猫をモチーフにした作品が多く並んでいる。私もまた、猫、という関連で興味を持った。

コントラバスを弾く猫 Sebastian

人の縁は、アリスの世界のように、迷路になって入り組んでいるのかもしれない。一度とぎれてしまっても、また道があらわれて、そこから再び交流が始まることもあるんだなあ。

これもまた、チビまる子が繋いでくれた縁。よく、潮目が変わる、というが、自分の場合も、チビまる子とつきあいだしてから少しずつ変化というか、いろんな縁が始まったような気がする。

初めは、蔑むような視線にも出会ったが、年月がたつうちに、猫好きな人たちから始まったつきあいが、小さな輪になって、こういうことがなければ話をしなかっただろう人たちとの交流ができた。

なにより驚いたのは、市役所の対応だ。初めのころは話をきりだすことさえためらわれる雰囲気だったのが、担当者とコミュニケーションがとれるようになってからは、こちらの話に耳を傾けてくれるようになり、対応もしてくれるようになった。もしもこんなことでもなければ、市役所への固いイメージは変わることはなかっただろう。

滝の広場

そしてもう一つの変化は、自分の内側。ひとりでの行動はけっこう自由で気儘なのに、チームを組んだり他人になにかを頼んだり、話を聞いてもらうのはとても苦手だった。要するに、人付き合いが苦手だったのだ。

それが、一つずつ乗り越えていけば、なんとかなるんだなあと思えるようになった。言わなくてはいけないこと、反論してもいいこと、そうしたことすら言えずに自分の中にためこんでいた日々は、とても長かった。

坂道の途中に咲く薄紫のシャクナゲ

ちゃんと伝えるということ。それが少しできるようになった今は、両肩にのしかかっていたものが軽くなった気分。なによりも自分の心持ちのためにいい。さらには、毎日の坂道の上り下りで体は丈夫になり、心はなんとのう豊かになった。そして、今日のような出会い。これはやはり、猫の恩返しなのかな。

そうよ、きっとあたしのおかげよ。

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