18日の日曜日は、風が強く寒かった。そのせいか、ひさしぶりに富士山がすっきりとした姿で顔を出してくれた。前日は、あんなに激しい雨だったのに、天気がめまぐるしく変わる。藤の花も今が真っ盛り。テレビでも放映されたとかで、ますます人出がふえた。(そのあとも、NHK全国放送の天気予報でも映っていた)
鯉のぼりも強風にあおられて、こんなになっちゃって、ちょっとあわれ。
三毛子は天気もいいので庭に出て、いろいろ「めっけ!」してました。
三毛子といえば、少し前に一つの謎が解けた。というのは、ときおり、朝出て行ったまま,夕方になっても帰ってこない日があるので不思議に思い、探しに行くと、近くの家の庭にぽつねんと座っている。名前を呼んでもチラッと見るだけで、寄ってこない。どうしたのかと思い、しばらく様子を見ていると家の人が出てきた。
ご主人は、「この猫、よくこうして、ここにずっといるんだよ」とおっしゃる。さらには、庭にずっと座っているから、餌をやっているのだと。野良猫だと思っていたらしい。
三毛子が私の家にくる前から餌をやっていたようなので、礼を言い、連れて帰ってきた。三毛子には二つの家があったのだ。あちらのお宅と私の家とを行ったりきたりしていたというわけだ。道理で、それほど餌をやっていないのに、どうも太ってきたと思っていた。本宅と別宅みたいなものかな。
世の中、だいたい、本宅よりも別宅のほうが
魅力的ときてるんだよね。
そんなこといわんでよ、さびしいよ。
あけびの花 ウワミズザクラ 小手毬
写真はKさん
日曜日の公園はたくさんの人でにぎわっていて、丘の上もけっこう人通りが多かった。そのせいか、チビとまる子はなかなか出てこない。前日は前日で、チビが出てこなかったので、降りしきる雨の中でずいぶん待ったが、ついに出てこなかった。
そのことも気になって、潜んでいそうなところを探したがいない。どうしたのかなあと思い、ふだんは行かないようなところを探すと出るには出てきたものの、二匹ともおどおどして様子がおかしい。
くたびれちゃったんだよ、ほっといて!
きっと、あまりの人出に落ち着かないのかもしれないと思い、とりあえず人が通らないところで餌やり。けれど、二匹ともなかなか食べない。ここは誰もいないから大丈夫だよと声をかけるが、あんなに好きなチュールを出してもそっぽを向いたまま。いったい、どうしたの? 犬にでも追いかけられたの? それとも誰かに追いかけられたのかい?
かたわらのタンポポを取り、ふわふわした綿毛をまる子に向かってふうっと吹いてやると、風に乗った綿毛をまる子が追った。少しほっとしてしばらくそばにいてやると、おちついてきたのか二匹ともようやく食べはじめた。そんなわけで、帰りがずいぶんと遅くなってしまったが、あのまますぐに帰らなくてよかったと思いながら坂をおりた。