蓮華寺池公園にジャカランダの木があるのはずいぶん前から知っていたが、花が咲く木だとは知らなかった。
去年、初めて木のてっぺんのほうに小さな花が咲いているのを見て驚いた。
そして今年はたくさん花をつけた。
雨の日が続いて写真映えはしなかったが、ラッパみたいな形の大ぶりな花は、雨のしずくを垂らしながら、さらに魅惑的だった。
ジャカランダは南半球の桜といわれていて、大木になり、日本名を「紫雲木」という。
花言葉は、「栄光と名誉」
たしかに、大きくて気品のある花は、まるで王様にふさわしい佇まい。
ジャカランダの花は「魅惑的」
自分の好きな花たちは「魅力的」
魅惑と魅力の違いは、似ているけれど、違いがある。
二つの言葉で私がイメージするのは、関わったことのある二人の女性。
片方はジャカランダの花のように大柄で、目鼻立ちもはっきりしていて、遠くからでも目立つ人だった。
もう一方は可憐で、はかなげな雰囲気が漂う人。
どちらの人と並んで歩いていても、通りすがりの人たちの視線は彼女たちのほうへといく。
自分はいつも引き立て役なのだと、ときどき僻んでいた。
まあ、しかたないのだ、そう生まれついたのだから。
そう思いながらも、日がな、鏡をみつめていたこともあった。
だが、しだいに年を重ねるにつれて、人はそれなりの個性というものを身につけるようになる。
ワタシはワタシなのだと、この世で一つしかない花かもね、と思えるようになる。
魅惑的にはなれなくても、魅力を身につけることはできるかもしれないのだから、まあ、せいぜい、頭も体も甘やかさないようにしようとなる。
けれど、このごろは、魅力よりも食い気のほうが勝って体を甘やかしている。
健康診断もあることだし、魅力の端っこのほうだけでもと思いながら、ウォーキング。