すんでのところで助かる命もある。

けさは、蓮華寺池公園に朝早くに行き、一匹のサビ猫を探した。
少し前から、餌も食べられなくなって弱っているという、はぎサビという名前の猫。

知らせてくれたのは、夕方、餌をやってくれているAさん。
餌を食べられなくなって弱っている猫がいるから、なんとかできないものかと。

【早朝の様子。いつもは池の中にいるはずの鳥たちが丘にあがってきていた】

その猫は、公園の入り口あたりにある稲荷神社の赤いお社の脇によく座って、餌をくれそうな人を待っていた猫。
欲しがって餌をねだってくるときには、私も餌をやっていたが、食べるのが遅いのをみて、口内炎ができているのかなあと単純に考えていた。

そのうちにしだいに鳴き声が小さくなってきて、これはおかしいと思っていたら、Aさんから、もう、ほとんど食べられなくなっているという連絡。

【奥の赤い社の横のコンクリートの上でサビは、餌をくれそうな人を待っていた】

それで、申し訳がないと思いつつも、シロがお世話になった日向っ猫さんに相談。
夜の10時を過ぎていたのに、行ってくださった。
でも見つからないとのこと。

【満月の夜の蓮華寺池公園】

それで、けさ、ちょっと早めに私も様子を見に行き、朝に餌やりをして下さっている人を探して話を聞いた。
するとまもなく、日向っ猫さんから連絡。

そして、彼女がやってきて、保護へと向かう。
私は、もしも出てこなかったときのためにと、サビちゃんが馴れている餌やりさんをまた探しに行く。
するとまもなく、保護しましたよというラインが、日向っ猫さんから。

駐車場へと戻り、日向っ猫さんの車を覗いてみると、サビちゃんは、助手席で、チュールをちびちび舐めていた。
日向っ猫さんはそのまま、いつもの病院へ向かった。

診断では、交通事故のようで、下の顎が壊死。顎の肉も剥がれて炎症を起こしているが、内臓は大丈夫だそう。
なので、なんとか食べられるようにしてやりたいと先生。

このままだと食べることができないので、顎の骨を切除して食べられるようにするという。
体力の回復を待って手術ということになったそうだ。

日向っ猫さんにはシロを保護してもらい、また今度もお世話になった。

【シロを保護してもらって5ヶ月が過ぎた】

餌やりをしていた人に確認してみると、だいぶ前から餌をあまり食べなくなっていたそうだ。
サビちゃん、これまでどれほど痛かったことだろう。

みんな、おそらくはそれほどひどいことになっているとは考えもつかなかっただろう。
すんでのところで、見過ごされるところだったサビ。

【寒くて、カモたちも自前のダウンを膨らませてる】

今日の冷たい雨の寒さの中、冷えきった地面の上で、弱っていく命が放っておかれないですんだのは、サビのそばにいつもいてくれたお地蔵さんのおかげだろうか。

お地蔵さんの後ろにある看板には、このお地蔵さんたちがここにいる所以が書かれている。
手を合わせながら読んでみると、このお地蔵さんは人間だけでなく動物たちも、身代わりになってこの池にはまったものたちを救ってくださったとのこと。
きっとサビも、いつもそばにいたお地蔵さんに救われたのかもしれない。


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