雨の日こその蓮の花。ピンクと白の花が仲良く並んでいた。
降りしきる 雨音の下 猫あそぶ
雨の日、猫はひたすら寝る。というのはまちがい。まる子は遊んでもらい、三毛子は家の中を走り回っている。猫だというのにドタバタと音を立てながら。おかげで雨の日の、ちょっと憂鬱な気分もどこかへ・・・。
雨が降る日、古墳の丘にいた頃のまる子は、こんなふうに石の下にもぐって雨宿りをしていた。今の毎日からは考えられない厳しい暮らし。きっと雨が一番いやだったんだろうな。
石の下で雨宿りをするまる子を見ては、チビも真似して入ろうとしていたが、まる子はすかさず猫パンチ。ここはもう満員、おまえは他を探しな、って感じだった。その頃のことがずいぶん前のことのように感じられる。
警報が出るほどの大雨に、今日は古墳まで行くのはやめようかと考えていたら、午後から雨の勢いがおさまってきた。よっしゃ、この隙に行くぞ、とばかりにすぐに出かけた。行ってみると、蓮花寺池もこれまでみたこともないほどに水位が上がっていた。さすがに、歩く人はいない。
芝生の上まで水がきていた。いつもなら柵のところで水がひたひたという程度。鳥たちもどこか不安げな様子だ。やはり相当な雨の量だと思いながら、歩いて行く。激しい雨の日は猫たちもあまり出てこない。雨に濡れるのがなによりもいやなのだ。
途中、姫に出会い、今日はボランティアさんも休むだろうと考えて餌をやり、坂を登っていく。チビも出てきてくれるかどうか・・・。ハクビシンが出没してからは、雨をしのぐためのハウスにも入っていないようだ。それでもとりあえず行ってみることにして上まで行くと、チビは少し雨が弱くなっていたせいか、東屋のそばまで出てきた。
思ったよりも濡れていなかった。きっと、チビなりにどこか雨をしのぐ場所をみつけたのだろう。そう思ったが、これからもまだしばらくは激しい雨が続くという予想。後ろから抱きかかえ、ハウスまで運んで行き、試しに入れてみた。いやがって出てきてもまた押し込む。何度かくりかえしているうちに、どうやらおちついた。まる子がいなくなったあとも、一匹でよくがんばっている。チビにとっては、まる一日ぶりの食事だ。
チビがおちついたのをみて、丘の上の水たまりに笹の葉で作った舟を浮かべてみると、ちょっとばかり楽しい気分に。
ふだんは水気のないところにも、大雨で大きな水溜まりがいくつもできていた。長靴の足で波を作ってやり、あちこちの水溜まりに入ってはジャブジャブ歩く。子供の気分に帰るのはひさしぶりだ。
警報が出たほどの激しい雨は、午後にはいったんやんだものの、夕方からはまた激しくなって、夜になっても強い雨音が響いてくる。そんな中、三毛子はキッチンの引き出しにご執心。無心に遊ぶ。どういうわけか、引き出しや扉をあけたがる。そして中を覗き込む。なにか引っ張り出す。みていると笑いたくなる。
ここ、いつも出たり引っ込んだりしてるんだけど、なんで?
なんかおもしろそうなんだよね!