どらえもんのどこでもドアーは、目的地に瞬時に移動できる扉。
そんなドアーがあれば苦労しないけれど、それは、藤子不二雄の天才のなせる技。
私たちは苦労をして、ドアの向こうにあるものを見ようとする。
そして、ときどきは、ひみつのアッコちゃんのように、なんでも望むものに変身したいと思うときもある。
ドラえもんのどこでもドアーも、ひみつアッコちゃんの魔法のコンパクトも持たない私たちは、どうすればよいのか?
今の暮らしからジャンプしてみたい時には。
新しいドアの向こうに行きたい時には。
ある人は、夢は、日々口に出して言っていると、願いが叶うという。
またある人は、神社へのお参りがいいという。
そして、ある人は、その世界の力のある人に近づくことだという。
どれを選ぶかは自由だけれど、自分はまず、カギをかけてしまったままのドアーのカギを開けることかなあと思う。
カギを外し、ずっと見たいと思っていたドアの向こうの景色を見る。
思いもかけなかったことやものに出会うはず。
テレビでみかけたある70代の女性の話。
ずっとずっと自分が作った料理を出す店をやりたいと思ってきて、もう70になったとき、ふつうは、もう70だから諦めようと思うんだろうけど、80代や90代になっても、活躍している人がたくさんいるのだから、今からでも始めようと思ったの、と話していた。
今までずっと開けたいと思って、でも開けられなかったドアーを、その人はカギを外して開けたんだろうな。
そうして、それまでみたことのなかった景色を今、たぶん見ているんだろうな。
とても生き生きしていて、若々しかった。
案外と、みんな、自分で自分のドアにカギをかけているんじゃないのかしら。
そうそう、そういえば、古墳の丘のおいらの木の根元から出た新芽が切られないように、市役所に囲いをお願いしたら、初めは無理という話だったのが、説得がきいたのか、ちゃんとロープで囲いをしてくれました。
ただ、この暑さで、新芽は弱ってしまい、この暑さを乗り切れるかどうか心配。
でも、今、丘の上は今、草刈りの真っ最中。
とにかく間に合ってよかった。
市役所だの、交渉だのと、大嫌いだった自分。
苦手のドアーを押してみたら、そこにあったのは、善意や誠意。
みんなの善意が通じて、おいらの子供も、丘の上の世界にデビューしてほしいな。