虹と花火

今日、9日は蓮華寺池公園で、出初式だという話。池の両側から消防自動車が並んで放水するという。ちょっとおもしろそうなので、丘登りのウォーキングをその前にしようと思い、早めに行った。天気もよく、久しぶりに暖かいせいか人が多い。駐車場も、朝からほぼ満車状態。

そしていつものように坂を上りかけたとき、みかけない猫がいた。新入りの猫かな。

ちょっとこわもて。ここは姫の縄張りだ。大丈夫かなあと思いながら見ていると、案の定、姫を追いかけて走って行ったが、姫はあれでけっこうたくましいから、きっと大丈夫だろう。これまでもさまざまな新入り猫たちとわたりあってきたのだから。

昨日は昨日で、いつも夕方に会う人から気になる話を聞いた。暮れに、チビとよく似た体毛の子猫が丘の上に捨てられていて、女性がその猫を抱いてどうしたらいいのかしらと言いながら座っていたという。それっきり、子猫にもその女性にも会わないのだが、あれからどうしたかなあと言う。

まだほんの生まれたばかりの様子だったという。もしもそのまま置き去りにされていたなら、この寒さではもたなかっただろうし、なによりもカラスが狙っているから無理だったろう。

だが私は子猫をみかけたという話は聞かなかったし、毎日、古墳の丘まで通い、公園の情報に詳しい人に訊ねてもみたが、知らないという。ならば、きっとその女性が保護してくれたのだろう。どうか、無事でいてほしい。

1月9日の富士

今日も富士は美しい。こんなにもきれいな空の下で、猫を捨てる問題はあとをたたない。人の心もこの空のようにと願うのは、絵空事だろうか。そんなことを考えつつ、坂を下って行くと、池のそばではちょうど放水が始まっていた。

池の両側におよそ30台ほどの消防車が並び、たがいに放水しあう。市内各地の自衛消防団がくりだしての正月行事。消防署の消防自動車ではなく、民間のはちょっと小型。

放水を見ながら池の淵を歩いて行くと、足許から虹が立った。
虹だ、ほら虹! そばで、男の子を抱きあげる男の人が叫んだ。
日の光に透けて、なんともはかなげだけれど、確かに虹。

こちら側から向こう側へと、虹の架け橋だ。今年初めてみる虹は足許から立ち、手を伸ばしたら掴めそうなほど近い。朝早くから歩くのは苦手で、ちょっと重たげだった眼もかっと見開いた。

そして夜は夜でサプライズ。冬の花火だ。なんでも、成人式を祝ってのイベントだそうだ。いつも上り下りする坂道の途中から打ち上げると聞いていた。

音がしだしたのは、6時頃。二階の窓からようやく見えた花火は、外灯に邪魔をされてうまく写せなかったが、眼には鮮やか。冬の花火も、池から立ち昇った虹も、ほんのわずかな時間の煌めきだったけれど、思いがけないお年玉となった。

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