眠れない夜に起きることは、たいてい、自分が放った言葉にやられているときだ。。
不用意に言ってしまった言葉が嫌になって気になり、眠ろうとしてもいよいよ頭が覚醒してくる。
批判といえば聞こえはいいけれど、悪口にもなる微妙な言葉。
他の誰かのことを言ってはみても、結局は自分に返ってくるブーメラン。
そうなるともう眠るのを諦めるしかなく、カーテンの隙間から白々空けの光をみて溜息をつく。
そういうときはたいてい、心も体もくたびれているとき。
自分で自分を追い詰めるのはやめて、自己回復。
反省もいいけれど、度が過ぎると毒になる。
どんなに花がきれいでも、どんなに空が澄んでいても、しなびた心には映らない。
だから、ときには、ちょっと気分を変えて泡風呂にしてみる。
浴槽に入れると泡になるバラの花びら石鹸を散らし、いつもよりもゆっくりと。
すると、嫌な感情も疲れも汗になり、泡になって、消えてしまう。
それで、気分がよくなって、よく眠れる。
朝起きて、ああ、ブーメラン言葉はやめようと、新たな気持になる。
所詮、人は一期一会。
そのときそのときで、触れ合った楽しさは残るから、もうそれでよし。
泡となって消えたりはしない。