三人の姫たち

三人の姫たち。
私は友人二人との関係をそう思っている。

じつは、とうにみんな、姫の年齢は過ぎ、一番年上の私はすっかりBABAなのだけれど。
ほかの姫二人はまだまだ・・・。

面白いのは、年の差で、私が一番上で、そこから5歳ずつ年が若くなっていく。
なので、私は彼女たちを眺めながら、65歳のときの自分を思い出し、70歳の自分をかいまみたりする。

一番いいのは、会うといつも笑いが絶えないことだ。
こんなに笑ってばかりの時間を持てるなんて、なんと幸せなことだろうと感じながら。

数日前にも、午後からずっと話したり笑ったりで、時間はどんどん過ぎていった。
いよいよ夕食の時間が迫ってきて、すると65歳の姫が、今度は家でやろうと言い出して、場所を私の家から彼女の家へと移動し、まだ笑いの連続。

二人は独身だから、あまり時間に縛られない。
一緒に晩御飯を食べようよと誘われたのだが、後ろ髪を引かれながら、私だけは夫がいるので、やはり先に失礼することにした。

年をとってからの人間関係は、とにかく楽なのがいいみたい。
家の中が散らかっていても気にしないし、自慢したりくらべたりということもなく、ただただ、喋べる。

たとえば昔、好きだった人のこと、学校時代のことや仕事のこと、危ない男のことなど・・・。
過ぎ去った過去はもう、嫌なことも辛かったことも美化されて、思い出しても辛くなくなっている。
ママ友でもなく、同窓生でもなく、たがいに未知の部分が多いから、話のネタは新鮮だ。

このところ、いろいろあったが、彼女たちと喋ってずいぶんと助けられたな。
喋って笑っていると、嫌なことなどすっかりどこかへ行っちゃってるじゃないの。

びっくりだ。
こんなプレゼントが、これまで孤独だった私の人生にもあったなんて、信じられないほど。

引っ越しを何度かしたが、これほどざっくばらんな付き合いができる仲間に会ったことがなかった。
山形では、地元どうしの付き合いになかなか入っていきずらかったし、静岡にきてからは、ちょっと親しくなった人に、「新しい友達はいらないからね」と釘をさされた。

それで、ジムにも通ってみたが、どうも違うと感じて、やめた。
そンなことがあってからは諦めが肝心だと自分に言い聞かせていたのに、まさかのことが起きるのが人生だ。

年齢を重ねてくると、来年も生きているかどうかわからないなあと思うから、いいことがあったら、精一杯楽しむことにしている。
それで近距離のところに、好奇心の赴くままに足を運んでみる。

するとそこでまた、新しい風景に出会う。
見たこともない大樹や、瑠璃色の鳥、さざ波の下の光る石、いつでもどこにでも、何かがある。
好奇心さえあれば、飽きるということがない。

そう、物も人生も、楽しく使い切ろう。
それがこれからの目標だ。

【あちこち放浪する大ちゃん】

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