その呪縛にいつまで縛られるのか、とふと思い、数年前から年賀状をやめた。
それゆえ、喪中葉書を見ることもなくなった。
あれを見ると、他人事ながら、ふっと心が沈むから、そういうことがなくなっただけでも気が楽になった。
今年は、どういうわけか、いろんなものが雪崩を打つように壊れた。
パソコン、プリンター、車のバッテリー、洗濯機に冷蔵庫、こたつのヒーターなど、なじんだそれらにサヨウナラをし、新しいのに入れ替えた年となった。
冷蔵庫は保証期間に少しだけ間があって、同じものはもう生産されておらず、新しい型のと取り換えになった。
これがとても性能がよく、結果的にはラッキー!。
キッチンの王様である真新しい冷蔵庫は、年末の掃除をしなくてすみ、快適。
ほかの場所も、今年はいろいろ処分したから、物が少なくなった結果、掃除もあまり苦にならない。
以前は、大掃除をし、台所を磨き、冷蔵庫に入りきらないほどに買いだめをしたものだが、今は、のんびりとした静かな年末だ。
そんな年末に、うれしいものが送られてきた。
サンタニャカモンという企画で、猫のフードが送られてきたのだ。
あの、たにゃ、がサンタになって届けてくれたのです。
たにゃパパが、全国の地域猫や外猫たちのために、サンタさんになって送っているのです。
たにゃ、といえば、皮膚がんのシロちゃんと同時期に捕獲トライを重ねていた猫で、たにゃパパさんとはツイッターで交流。
時間はかかったけれど、二匹ともなんとか無事に保護できたあと、個性の強いたにゃのツイッターは評判を呼び、本(歌舞伎町の野良猫 たにゃとぼく)になり、さらには、べストセラーにまでになったんです。
そして今度はパパさんの粋な計らい。
「サンタニャカモン」という企画で届いた、外で暮らす猫たちへのプレゼント。
さらにさらに、いつもの手芸好きのお友達からも、サンタさんのパッチワークや小物入れも届いて、あったかい年の瀬になったというわけです。
そんな人たちの温かさを感じながら、冷え込んだ深夜に夜空を見上げると、なんと、うっすらと天の川がみえ、そうして、久しぶりに北斗七星も見えたのです。
昔、クリスマスの頃に、名の通ったホテルの部屋でドンペリ(シャンパン)で乾杯したこともあったけれど、今、ベランダから、夜空の瞬きを見上げるほうが、気楽で楽しいのよね。
星になった人たち、星になった猫や犬たち、吸い込まれそうに深い夜空で、星々は楽しげにまたたいているように見えました。