2023年– date –

痛くても食べたかったんだね。 生きたかったんだよね。 あんなにチュールをおいしそうに食べる猫は、他にいなかったよ。

こんな寒さの中、冷たい地面の上で、弱っていく命が放っておかれないですんだのは、サビのそばにいつもいてくれたお地蔵さんのおかげだろうか。

「どんな人がくるんかって楽しみにしとったん」 「少し落ち着きはったら、一緒に京都行こか。連れてったるでぇ」 みんな親し気な声をかけてくれ、前の土地とのあまりの違いにびっくり。

「あっ、もう、あなた、人生の時間ぎれですよ」 そう言われないうちに、視点を変えて、自分らしく、本物になるようにしなくっちゃ。 でも、気づくのが遅すぎたかな?

シロ、きっと初めての体験だろうな。心を許し、甘える幸せを知ったのは。!

冬になって、厳しい寒さがやってくると、花ちゃんのことを思いだす。 まだ小さくて、人間の手が必要だったはずの子猫。