猫　– category –

当時、絶望的になっていた私に、猫たちは、なに深刻そうな顔してるねん、それより、はよ餌くれ、とねだり、つい笑ってしまう毎日でした。

もやっとしていた胸の中の空気が入れ替わった日。 やっぱり外に出ると、思わぬことに出会うもの。

夏男と春子は小さい時から支えあって生きてきたのだそうです。 手術を終えて退院した夏男を公園に放すと、夏男は春子姉ちゃんのもいる方へとまっしぐらに走って行きました。

自分のことは自分でいつくしんでやりましょう。ほんの少し誰かが笑顔になることをしてみるとか、去年は気づかなった花に声をかけてみるとか。花より団子というのもいいでしょう。

ここが自分の場所。 そう思える場所をつくるために人も猫も、戦い、工夫をする。

まだ、チビとまるこの餌やりに、古墳の丘に通っているころに、譲渡会に行ったことがあった。 それこそ、目鼻立ちがかわいい猫やきれいな猫もいたが、私がみとれたのは、黒い普通の子猫だった。