この季節、池の蓮が繁茂し、雨が降ると、丸く広がる葉の上に雨粒が乗る。光を反射する雨粒は真珠のように光輝き、葉が揺れると、ころころと転がる。
雨が降った時のつかのまの輝き。いとおしいようなかわいらしい真珠たちだ。
水辺の真珠を眺めながら池のほとりを歩いて行くと、カタツムリが石の上をゆっくりと移動中。
でんでんむしむしかたつむり🎵と思わず歌ってしまうほどのみごとなカタツムリは、背負っている家に紫の螺旋模様が入っていて、これもまたきれい。殻にあわせたのか、ツノまで紫がかっているところがなんともおしゃれなカタツムリさん。
公園に隣接する博物館の入り口に飾ってあるのは、蓮の花の芯の部分。厄除けにもなるといわれ、実がぬけた穴の部分に、綿をつめたきれいな布などを入れて飾る。
このシャワーヘッドのような形状のものは、蓮の花が終わったあと、花芯の部分が成長したもの。穴の一つ一つに実が入っていて、まだ青いうちなら食べられる。地下茎の部分は蓮根になる。
そういうの、知らなかったなあと思いつつ、中に入ると、これまたかわいいものが並んでいた。時代ものの列車のミニチュアだ。
細部に至るまで、緻密に細工してある。これはサロンカー。食堂車や寝台車があるのもあり、本物そっくりに作ってある。驚きだ。
石炭を運ぶ列車もあって、ほかにもさまざまめずらしいものばかりだ。
夢中になっているうちに閉館時間となり、アニメ、銀河鉄道999のことを思いだしながら外に出た。あれもよかったなあ・・・と。
999の星野鉄郎とメーテルの姿を思いだしながらチビまる子のところまで行き、雨の中、傘の中に入れて餌をやると、まる子はそそくさと食べ、雨をしのげるところに入って毛繕い。すると、いつものようにチビもそこへ潜り込もうとするが、まる子はすかさず猫パンチで抵抗する。
いつもならギュウギュウに二匹、入っているのに、まる子は、「もう、いい加減に自分ひとりでいなさいよ」と言いたげ。いつまでも甘ったれてるんじゃないよと。
そうだよね。まる子。チビときたら、みかけはすっかり大人なのにね。思わず笑ってしまった雨の夕暮れだった。