苦しいことも、うれしいことも。

ときに、人の冷たさに驚き、ときにまた、思ってもいなかった優しさに出会うこともある。今日も、そんなことがあった。

今日は、突然、思いがけないことが起きて、夕方、公園に行けなくなった。しかたがないので、チビまる子のことをお願いしようと、断わられるのを覚悟で連絡をしてみた人が、意外にも快く引き受けてくれた。

午前中にときどき行ってくれている男の人だ。公園で会うと、立ち話をする程度のつきあいだが、チビまる子をよくかわいがってくれているので、なにかのときのために電話番号の交換をしていた。夫の手術のときも、突然にもかかかわらず、手を貸してくれた人だ。

彼は口数も少なく、愛想もよくないせいか、まわりから、ちょっと敬遠されているようなところがある。私も初めは苦手意識を持っていたが、少しずつ距離が縮まるにつれて、ほっとする人だなあと思うようになってきた。

餌についての注意喚起の貼り紙を貼るたびに剥がす人(8回貼り、8回ともすぐに剥がされた)や、前日までは普通に話していたのに、突然に無視をし始める人や、少し力を貸してほしいというと避ける人もいるなか、信じられる人だ。

通称、猫のヒゲという花

一日や二日、餌をやらなくてもいいと頭ではわかってはいる。けれども、いつもでかける時間になると、待っている猫たちの姿が浮かんで胸が苦しくなり、つい、電話をしてしまった。そうしたら彼は、躊躇なく、いいよう、という返事。うれしかった。

夫婦ふたりだけの暮しだと、片方になにかあると、片方も身動きがとれなくなる。そんなときに少しでも手を貸してくれる人がいてくれれば、とても心強い。なによりも、気持が温かくなる。

気持が温まれば、がんばれる。そして自分もまた、誰かの手助けができればと考える。突然のできごとはとてもしんどかったが、そのあと、うれしいこともあって、救われた気がする。ほんとうに、人は冷たくもあり優しくもある。

 

 

 

 

 

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