『静浜地区航空祭2019』があることを今日の今日に知って、あわててカメラを持ってでかけた。車は近くまでは入れないので、広いところに車を止めてずっと空を眺めていた。轟音とともに、飛行機があらわれてきて、編隊飛行。さまざまな飛行スタイルをみせてくれる。これは、正面からみると、富士山を作っているところのようだ。
そして、さまざまな編隊飛行が続いた。
隣りにいたバイクのお兄さんは、こういう飛行ショーを見に全国の基地を回っているのだという。だから、飛行機にくわしい。今度のはファントムのエンジン二つのやつだよ、と教えてもらっているうちに、視界の端からみるみるあらわれたファントム。思わず歓声が出た。その速さときたら、眼で追うのも大変なくらいだ。
バイクのお兄さんがいうとおり、たしかにエンジン二つ、ついてる!
裏返ってみたり、急旋回してみたり、ものすごいスピードのまま、基地の滑走路すれすれまで降りてすぐに上昇したりと、とにかくすごいとしかいいようがない。いったいどんな人が操縦しているのだろうか。
バイクのお兄さんも、しきりにカメラを回していた。縦になったとき、二つのエンジンから火が噴いているのもみえた。
お兄さんは、でも、きょうは、ブルーインパルスのショーが中止なんだよなあと残念そうにため息を漏らす。なんでも、どこかで事故があったからだそうだ。たしかに残念だ。数機が一緒に飛んで、飛行機雲でハートのマークとかオリンピックのマークとかを、空に描く予定だったらしい。見たかったなあ。
つぎは、エンジンが一つのやつだよ。と、また、お兄さんの説明。たしかに、さっきのとはスピードがちがう。
でもそのぶん、日本国旗のマークがみえる。カラフルなファントム。眼に鮮やかだった。
終わったのは午後をだいぶ回った時間だった。バイクのお兄さんの家は御殿場にあるそうだ。気をつけて帰ってね、いろいろ教えてくれてありがとう、と言うと、照れたように笑って、1200CCだという大きなバイクにまたがった。
でも、こんなふうに飛行機のショーを楽しめるのも平和だからで、そのことを忘れないようにしないと。チビとまる子にも、どうか平和が続きますように。