池の入り口には、ハンギングされた花々が飾ってある。この時期だけのイベントなのか、それともずっと続くのだろうか。なかなかセンスがよくて、しばらく立ち止まった。
丘の上のケヤキの大木。その木の下の岩の上で、まる子はよくねそべっている。ところがこの連休のにぎわいで、なかなかのんびりとしているわけにもいかないようだ。誰かにいたずらでもされたのか、チビもまる子もみょうに落ち着かない。餌を食べるとすぐに草むらに入って身を隠している。
それでも、ここ数日のまる子の不調はおさまってきたようで、落ち着いた様子をみせている。今日は風もなく、暖かいからか、まる子は草むらでうとうとしはじめた。
いつも寝ている場所のあたりにはタケノコを掘る人たちが出入りしているらしく、なかなかおちついて寝ていることもできないようだ。
そういえば、去年に出会ったタケノコおじさんに今年はあまり会わない。自分の山のタケノコを掘りに行ったら、先客がいて、すごすごと帰ってきたというおじさん。今年はどうしたのかなあ。太鼓を叩くために石の上でストレッチをしたり腹筋をしたりしている姿をよくみかけたものだが、このごろはそれもみない。この間の太鼓のグループとはちがうグループだそうだが・・・。今年のタケノコ話を聞きたいものだ。
坂道の脇のタケノコはこんなに伸びていた。
まさしく雨後の筍だ。槍のように長くすっと伸びている。竹林の中でタケノコを取っている人も、この急斜面では無理なのだろう。
それにしても、昨日のあの嵐はなんだったのだろうと思うほど、きょうはいい天気だ。石の上に坐って空をみあげていると、少女のころ、大きな木の下にむしろを敷いて寝転がり、本を読んでいたころにタイムスリップしそうになる。あのころはなによりも本を読むのが好きだった。体の上を蟻が歩いていてもあまり気にならないほど、夢中になっていた。
そう思って寝転がってみると、石のなんと固いことか。とても長くは横になってはいられない。ちびまる子はよくこんなところで寝そべっていられるものだ。でも、大きな木の下にいると、なんだかとても安心だ。
長かった連休ももうじき終わるから、また、きみたちのペースが戻ってくるね。よかったね。子供は無邪気に君たちを追いかけまわすから、どうしようもない。子供ならまだ我慢もできるが、そんなことをするおとなもいる。
坂の下では、姫が男の人からストーカーされて、あわてていた。気になって見ていると、うまく巻いて、また戻ってきた。猫たちには、なにかとご難続きの連休だったようだ。道は嵐の痕跡を残し、そこらじゅう木の枝や葉っぱでいっぱいだった。
ヒジキとアズキもちょっと疲れ気味のようだ。やさしい性格のヒジキなのに、みかけはあまりにもこわもてだ。