散歩の途中で座りこんじゃったワンコ。飼い主さんはしきりに促すが、てこでも動かない。
ついには引きずられてしまい・・・。仰向けになったりもして、全力で抵抗。
しばらくは飼い主との攻防が続き、そばを通る人たちの笑いを取り、そうして、諦めたのか、なにごともなかったようにまた歩きだした。なんだか、みんなの注目を浴びて満足したかのようにもみえる。いつものパフォーマンスなのかな? だとすれば、すごい才能だ。飼い主さんには悪いが、こんなにみんなを楽しませてくれるんだもの。
池を一周する道から坂道へ入ると、斜面は可憐な花で覆われていた。そこだけ光が集まるように明るい。そして、その横の斜面を、よそもの猫が登って行く。餌の時間になると上から降りてきて、姫ともみじの領域をうろうろし、ちゃっかり餌だけもらって、また自分の縄張りに帰って行く。
飼い主を持たないないものたちは、散歩をする犬たちのようにわがままを言えるわけもないけれど、なにか訴えたいことがあるのだろうか、甲高い声をあげながら登って行く茶トラ。君はいったい、なにが言いたいんだい? おれにだって言いたいことがあるんだぞってか? そうか、近くにきたら、ちゃんと聞いてあげるからね。
丘の上では、チビがなにかを狙っていた。
あちこち、チビは探索に夢中だ。お願いだから、蛇はやめてよね。模様がきれいなヤマカガシは、マムシよりも猛毒だそうだ。
今日はいつも話しをする人たちにあまり会えず、少しさびしいなあと思いながら下の池のほとりを歩いていると、変わった乗り物に乗ったきょうだいに出会った。
スケボーに似ているが、ちがう。バランスがよくて、とても速く動く。そして、光る。「それ、なあに?」と尋ねてみたら、答えてくれたが、なにしろ、さっぱり言葉が通じなかったのでわからずじまい。
陽気な四きょうだいってとこかな。
さくら祭りを待って、池のほとりにはボンボリが並んでいる。ソメイヨシノのさくらの蕾は膨らんで、今にもはちきれそうだ。