弥生

弥生、3月は、いろんな生き物が活発になる季節。これは水辺で盛んに羽を動かし、水しぶきをたてていたカモ。まるで羽を洗っているようだった。ぬるんできた水でシャワー気分なのか、何度も水しぶきをあげてはしゃいでいた。

池のほとりでは、シデコブシが満開。3月は私の誕生月でもある。なのに、3月は辛いことが多かった。今年は枯れ木に花を咲かせましょい!

坂道のまわりでは、山桜やしゃくなげが咲きだした。

これは、鈴蘭水仙。蕾が可憐でおもしろい。

暖かくなってきたので、丘の上ではチビまる子もよく動く。

ほら見てよ、と言いたげにチビとまる子は私のほうを見る。でもね、あなたたちには見えても、私には見えないのよね。動きが早すぎるし、眼もよくないし。

二匹でしつこく追い回していたが、そのうちに飽きた。猫は飽きっぽいのだ。そしてまる子はとても気持ちよさそうに、風を感じていた。

帰りはスーパーに寄って帰宅。家に着いたら大変なことになっていた。三毛子といつも一緒だったグレイの親子猫が庭で三毛子を呼んで鳴き、中から三毛子がまた鳴いて、ということに。近所中に声が響いていた。

急いで家の中に入り、雨戸を閉めてじっと耐えることに。自分はなんとひどいことをしてしまったのかと悲しくなってきた。今ならまだ外に放してやっても三毛子も元の暮しに戻れるだろうかとも考える。いやいや、三毛子は車の下が好きだから、このままだと車に轢かれてしまう。

ケージの中に、昔、マロンが点滴するときに頭を乗せていた、猫のぬいぐるみを置いてやると、少し安らいだのかうたたねをしだした。ちょっと慣れてきたらしく、今日はよく食べてけっこう眠った。それでも、私が近づくと、あいかわらずフーフーと威嚇する。慣れるのには、だいぶ時間がかかりそうだ。

自由猫の厳しさと気儘さ。飼い猫の不自由さと気楽さ。どっちが三毛子にとってしあわせなのか、なかなか答が出そうにない。ケージから出してやりたいが、すぐに脱走してしまうだろうから、しばらくは我慢してね。

 

 

 

 

 

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