公園の河津桜が満開。2月に桜が見られるとはなあと、そばを通るときには首をあげてばかりいる。
チビにとっては3度目の春。まる子は年齢不詳だが、ここにきてからは4度目くらいだろう。通る人たちの話によると、4年前の5月ごろに下の池のまわりでよくみかけたというから・・・。下の池のまわりには先住猫たちがいて、自分の場所をみつけられず、この丘の上まで上ってきて子を産んだのだろう。
3匹のうち、生き残ったのは一匹だけ。
そのチビも今はもう2歳半。おとなの猫になった。飼い主に捨てられてからこの丘にたどりつくまでのまる子の猫生を考えてみると、どれほどの困難を乗り越えてきたのだろうかと思う。だから、毎日、まる子には「あんたはえらい!」と言っている。ようここまでがんばったなあと。でもまる子はいつもあたりまえのような顔をして、それとなくこちらをみている。
そして我が家のカマキリも、このあいだまでは元気だった。好きな餌をよく食べていたが、このところ急に食べなくなった。体に力が入らないらしく、観葉植物の葉っぱからもずりずりと落ちてくるので、土の上に置いてやると、そのまま静かにしている。
こんなふうにしてハムや生鮭をカマキリで抱え、上手に食べていたのが、なにを差し出しても食べなくなった。
カマキリパンチ
おいで、と言って手をさしのべると、どんどん登ってきた。
寝る時に段ボールの中に入れておくと、ゴソゴソと動き回る音がしたものだが、その音もしなくなった。初めは気味が悪かったけれど、おもしろかったよ、おまえは。昨年の5月に逝った我が家の猫のマロンは、もうじき25歳だった。たぶんおまえも、もしかしたら、カマキリの長寿ではギネスものかもね。力をふりしぼって何時間もかけて産卵するときの姿は、感動ものだったよ。一度目は観葉植物の葉っぱの上。産卵のあとは死んだようになっていたが、復活した。二度目は段ボール箱の小枝に。二度目の復活はなかったなあ。