海に誘われて

ひさしぶりに海を見たくなって、行ってみた。

焼津の海は晴れていて、漁船がちらほら。

遠くには、貨物船も。

そして、富士山がとても近くに見える。

気温が高かったせいか、かなりぼけてみえるが、いつもの古墳の丘からみる富士山とはけた違いの迫力。

海辺の道の反対側には、松林が続いている。

道は、はるかかなたまでずっと続いていて、どこが終点なのかわからないから、途中で引き返し、林の中に入ると、猫が・・・。

近づいても、あまり怖がるふうではなかったから、距離をとりながら、あとをついて行くと、茂みのなかへと入ってしまった。ごめんね、せっかくひなたぼっこをしていたのにね。

あまり近寄らないでといいたげだったから、もう一度海べりの道に戻ると、波消しブロックの製造現場。

海に向かって整然と並ぶロボットみたいだ。

いつものように夕方は、丘の上。チビまる子に餌をやっているうちに、空には、とんがった月。クレセント。

なんだか、とても素敵な一日だった。

私が生まれた家は山に近いところだったが、車で30分も走れば海に行けた。高校生のころは気が向くと、自転車で海まで行った。季節外れの海には、誰もいない。そんな海べりで、ぼうっと過ごしていると気分がおちついた。

気がつくとすっかり暗くなってきて、お腹が空いてしょうがないときもあった。そんなときには友達の家に寄って休憩させてもらい、また自転車を漕いで家へと向かった。そういえば、あのころの友達はどうしているだろう。ろくにお礼も言ってなかったなあ・・・。

 

 

 

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