隣りの席

公園の梅がたくさん咲きました。

きのうは、耳鼻科の術後3回目の検診日。10時半の予約だったが、待てど暮らせど順番がこない。そんなふうに待っているあいだに、ときおり隣りに座る人との会話が弾むときがある。担当の先生が同じだったりすると、いっそう話に拍車がかかる。

こんにちわ、はじめまして。

自分の番がくると番号で呼ばれるから、もちろんたがいに名前もわからない。それでも、話の断片からその人の暮しぶりや家族のことなどがちらちらと見え隠れする。きのう、隣りに座った人は偶然にも担当が同じ先生で、年齢も私と同じくらいの様子だった。

こみあってます。

「ちょっとすんません」「はい、どうぞ」「いやいや、そんなにあけなくても大丈夫ですよ」と、かなり太めの彼は恐縮して座り、対して私は、「私、痩せてるから、大丈夫ですから」と言うと、彼は笑いだした。

ちょい太めです。

たぶん、私もちょい太めだから、笑ったんだろうと思うが、そんな会話で隣り合い、「先生は誰ですか」と聞かれて、私は「あの、ほら、鈴木亮平似のイケメンの若い先生です」と答えると、「ぼくもだよ」とつながり、ひとしきり、先生の話になった。隣りの席の彼は、顔面の左半分が麻痺してしまって通院しているらしいが、今はもう大丈夫そうだった。

ねえ、ぼくの番はまだ?

そんな話をしているうちに、ようやく私の番号が呼ばれ、診察室へ。先生はにこにこして診察したあと、念のために5月にCTを撮りましょうと言う。それでなにもなければOK、ということになった。ちょっと一安心だが、鼻は脳や眼に近いからあなどれないのだという。

帰ってきて少し休んだあと、蓮華寺公園へと行く途中、近くの家の縁側で、三毛子を発見。よくみると、右耳がカットされているではないか。ああ、やっぱり女の子だったんだね、きみは。(オスは左耳をカットする。)たぶん、餌をやってくださっている方が避妊手術をしてくれたのだと思う。とてもありがたいことだ。

くっついてると、あったかいよね。

三毛子の隣りにいる赤トラは、親なのかもしれない。よく三毛子を気にしながら歩いているから。このあいだはニャンコスターと一緒に昼寝をしていたけれど。猫の交友関係をたどってみるのもおもしろい。

こちらも、うららかなひだまりで。寝姿は猫と同じだ。

病院でくたびれたので、夜はつつましやかな食堂でごはんを食べることにした。すると隣りのテーブルに、3人連れの、たぶん息子と母親とおばあちゃんという組み合わせの家族がやってきて、軽く会釈をすると、母親らしき人がいきなり話しかけてきた。

なんでも占いをたしなんでいるそうで、べつに頼んだわけでもないのに、夫と私の性格やら血液型やらを一目であて、驚いていると、最近、乳癌の手術をしたばかりだという話までして、麻酔の管を口に入れたときに歯が二本も折れたと豪快に笑った。あの調子なら、きっと、病気のほうが逃げていくだろう。

私はよく道を尋ねられたり、なにかのときに隣り合わせた人に話しかけられたりする。偶然の出会いは、たるんだ脳の刺激になる。一期一会って、こうゆうことかな?

雲に浮かぶ富士

 

 

 

 

 

 

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