森のチビまる子

チビとまる子、木登りコラボ

公園の敷地の隣りに、高い木々が立ち並ぶ森のようなところがある。そこで、二匹はときおり木に登る。上をみあげているときは、登ろうとしているとき。行くぞ、と思いながらみていると、あっというまに高いところまで登る。

はじめ、まる子が登っていたら、あとからやってきたチビもぐいぐい登る。ずいぶんと高いところまでいったので、降りといで、と言ったら二匹とも降りてきた。降りるときには、少しぶざま。幹に爪をたてて、しがみつくような格好でずり落ちてくる。

チビは2歳を過ぎて、そろそろ親離れするかと思っているが、つねにまる子母のことを気にして動いている。あまりに早くに去勢手術を受けたことが原因で、成長ホルモンがうまく働いていないのかもしれない。(そのときはまだ私は関わっていなかった。まる子の避妊手術のほうがあとで、それからみているので、初めのころのことは、聞いた話だ。)

あれっ、見てた?

二段ベッド

チョイチョイが好きなんです! 

初めは脅えて餌を食べるときにもびくびくして、こちらが少し動いても飛び去っていたチビだった。きっと、一緒に生まれたほかの二匹がなにかに襲われているのを見ていたのかもしれない。まる子のそばでころころしていた三匹が、いつのまにか一匹になっていたという。イノシシ、カラス、トンビなど、まわりは外敵だらけだ。生まれたての子猫は、ひとたまりもなかったろう。そのせいか、チビは、鳴き声すら出さない子猫だった。声を出すと、自分の存在を気づかれてしまうと思っているみたいで、今でもあまりあまり鳴き声を出さない。

餌を食べたあとは、いつもまる子だけが東屋までついてきていたが、このごろはチビもついてくるようになって、一緒にくつろぐようになった。誰かの足音がすると、すぐに草むらに逃げ込むが、初めのころとくらべると、背中を撫でられるようにまでになり、ごろごろとかすかに機嫌のよい声も出すようになった。

緑の中に、ひときわ鮮やかな赤が映える。ヤマボウシの実だ。ルビーのような、鮮やかな赤。草の輪っかを作って、まる子につけてやったらきっと似合うだろうなあ。

まる子はお腹が大きくなって捨てられたらしい。下の池のまわりには居場所をみつけられず、こんな丘の上まで登ってきて、子供を産み、チビを育てた。その勲章だ。