花火のあと

花火が終わった翌日、空には鱗雲。地上は酷暑にあえいでいても、空には秋の気配が漂っている。

瓜の向こうには暑そうな町並みが広がっているが、丘の上の風はどことなく涼やかで、思わず瓜売りの早口言葉が・・・。「瓜売りが瓜売りにきて瓜売り残しうり売り帰る瓜売りの声」。認知症の予防にもなりそうだ。

花火大会の翌日である昨日、さんざん探し回ったが、ついにチビは出てこなかった。花火だけでなく、撮影の車がここまできて、ドローンを飛ばしたそうだから、とてもここにはいられなかっただろう。

でも今日は、まる子と一緒にちゃんと待っていて、めずらしく声をあげ、撫でてやっても逃げようとしなかった。心細かったのだろうか、いつになく甘えてきた。

まる子も、きのうは落ち着かない様子だったが、今日は安心した様子でうたたね。やっぱり二匹揃っていると、ほっとする。花火の音とドローンにおびえてゆっくり休めなかったんだろうね。

昨日は、坂道に花火の残骸(花火を包んでいた紙)が散らばり、火薬の匂いがまだ残っていた。その坂道に、白くて変わった花が咲いていた。まるで細い糸が絡みあっているようだ。

去年もおととしもこの坂道をのぼったはず。なのに、この花をみたのは初めてだ。このあいだまでは蕾で、こんなふうだった。蕾からはとても想像できない花の咲き方だ。

なんてすごい変化。もしかしたら、この世で一番強い生き物は植物かもしれない。踏みつけられても引きちぎられても、また生えてくる。動くことはできないが、たえず光のほうへと顔を向け、精いっぱいのエネルギーをとりこんで伸びていく。しぶとい! 運が悪いだの、居心地が悪いだのと、文句をいうこともなく、芽を出したその場所が生涯の場所。人間には、なかなかできることではない。

ありふれた言葉だけれど、自然はいろんなメッセージを秘めている。それを感じられるアンテナを持っていさえすれば。

猫たちにとって最大の厄日である花火大会も終わり、秋も少しずつ近づいてくる。それにしても、暑いさなかの坂道はきつい!

 

 

 

 

 

 

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