金の鈴とBBQ

 

マロンが逝って一年。動物霊園の共同墓地に花を供えてきた。ちょうど亡くなったばかりらしい猫を抱えた女性がやってきて、一年前の悲しみを思い出した。

マロンはもう少しで25歳だったが、とにかくへこたれない性格だった。それが長生きの秘訣だったのかもしれない。

(左の写真は、芹沢銈介作)

事故や病気で何度か死にかけた。それでもいつも立ち直った。10年近くにわたる自宅での点滴にも耐えた。マロンにとっての25年は、私にとっても長くて起伏が多い道のりだったが、ときに思いもかけない出来事にも出会い、おもしろくもあった。

山形県の長井市というところに移住したとき、昔の友人が訪ねてきてくれたことがあった。雪が深い季節で、夜、カラオケに行くとき、雪かきをしながら行ったことが今でも思い出され、笑いがこみあげてくる。

その人が、先日、ちびまる子に餌をやっているとき、突然に声をかけてきた。「酋長」というニックネームの人である。昨年の7月にも同じように突然にやってきて、「金色の鈴」を土産に持ってきてくれた。なにか、縁起のさそうな鈴である。で、今は、私の財布につけてある。金運はイマイチだけど、揺れると、とてもいい音色が響く。

彼は富士市に住んでいて、シラス漁をしている。昔、まだ私が横浜に住んでいたころ、獲れたての生シラスを持ってきてくれたことがあり、そのおいしかったこと。もう、50年くらいのつきあいになるだろう。彼も夫も私も、みな職場が同じだった時代があった。彼が、職場でなぜ「酋長」と呼ばれるようになったのかはわからない。たくましい風貌がそういわれる理由になったのかもしれない。あまり訪ねてくるもののない我が家に、ひととき、彼の大きな笑い声が響いた。

そして、連休には、東京の日野市に住んでいる妹夫婦も訪ねてきてくれて、みんなで庭でバーベキュー。妹の夫が一式、バーベキューセットだけでなく、材料まで全部、車に載せてきた。キャンプが好きなんだとか。翌日の帰りは、ものすごい渋滞に巻き込まれたらしい。

どちらも、夫婦二人だけの暮しに色どりを添えてくれた。遠慮のないつきあいはいいものだ。

連休中になにがあったのか、しばらく距離をとっていたまる子も、ようやくもとに戻ってきた。ズボラだったマロンとちがって、まる子は、とても神経が細かい。

きのうはひさしぶりにそばに寄ってきて、簡易ベッド? の上でほんのひとときのリラックス。ちゃんとしたベッドに寝かせてやりたいが、ここではそうもいかない。

駐車場の近くでは、ひさしぶりになっちゃんがいて、話しかけると寄ってきた。あいかわらず人懐こいが、少し痩せたようだ。気にかかる。

 

 

 

 

 

 

 

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