飛べるかもしれない。

飛ぶぞ!

まる子がひさしぶりに木に登った。そして、今にも飛びそうな気配。

おいおい、だいじょうぶかい? 自分じゃ気づいてないかもしれないけれど、前よりもだいぶ太ってるんだから、降りられるのかい?

そう声をかけると、しばらくは上にいてドヤ顔で見下ろしていたが、やがて後ろ向きになって幹に爪をたてながらするすると降りてきた。あいかわらずうまいなあ、まる子。

丘の上はすさまじい風が吹いていて、とても寒かった。人の姿がなかった。竹もしなって折れそうなほど揺れていたので、遊びたがるまる子たちをなだめて早々に退散。

そして今日、いつもの坂道を登って行くと、ここのところ少しずつ咲きかけていた桜が一気に咲いていた。

上で猫が待ってるよ、と会う人に言われ、急ぎ足。今日も相当に風が強かったものの、上へと行くにつれて、風は少しずつ弱まってきた。

丘の上からは海も富士山も見えた。なんとぜいたくな景色だろう。

ながあい、影

ここのところ、まる子もチビも元気でいてくれてありがたい。しきりに体を掻いていたが、それも薬でおさまったようだ。まる子の肥満は相変わらずだけれど。

古墳のレプリカは、草が生い茂って隠れてしまうまでのあいだ、ときおり、チビまる子のベッドになっている。ここにはもう埋蔵物はない。すべて郷土博物館のほうに移されているのだそうだ。

私の郷里の近くにも、縄文時代の土器や土偶などがおいてある博物館があった。家などを建てるときに土を掘り返すと、今でも土器の破片が出てくるらしい。博物館のガラスケースの向こうにある世界には、ふしぎにぬくもりがあった。とてものどかな顔の土偶や、ジグソーパズルみたいに破片をあわせた土器など、眺めていると、なにか、その時代の息遣いのようなものにふうわりと包まれる。

 

 

 

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