秋の気配

ついこの間までは30度くらいだった。それがきょうは、池のそばの温度計は22度。長袖シャツ一枚では少し肌寒かった。9月に入ってからも暑さが続き、やっと少し涼しくなったと思ったら、ずっとずっと雨ばかり。脳内成分のセロトニンもすっかり欠乏し、私のマインドも下降気味。

このごろは坂道を登って行っても、まる子がお迎えに出てこない。涼しくなったので、丘の上のいつもの居場所に移ったようだ。土管の中とか、木の下の茂みとか、彼女の居場所はくるくる変わる。それでいつも坂道を登るときには、あたりに眼をやりながら歩く。

空には、ひさしぶりの青い色。このまま晴れ間が続けばいいなあと思っているが、また台風がくるらしい。今年の天気はめまぐるしく変わり、そして、暴れまわる。天の神様が怒っているのだろうか。まる子、私の体をぐいぐいと押してくる。

餌やり注意の貼り紙は、6回貼って、すべて剥がされてしまい、今はもう、気力もなくなった。例の女王様が率いるグループのしわざだ。おかげで、いっときおさまっていたまる子の肥満はまたリバウンド。お尻を舐めることも容易ではない。

餌やりという名の症候群とでもいったらいいのだろうか。下の池のまわりでも、鳩に餌をやらないでという看板を無視して餌をやる人、鯉がぶっくりと肥えているのにパンくずを投げ入れる人も絶えない。まる子もそんな人たちの犠牲者だ。餌をやると寄ってくるという、ただそれだけの自己満足のためにやっている人が少なくない。猫が太ろうがどうしようがおかまいなしなのだ。

なんとかしなくてはという思いと、どうにもならないという焦り。このごろの天気のように、めまぐるしく気持が揺れる。

ここのところ、チビのほうもなんだか覇気がない。なにがあったのか、おどおどしておちつかない。またイノシシが出たのかもしれない。満月のときをさかいにして、欠けていくのは月ばかりではないようだ。

夕空は薄いピンク色。まる子は相変わらず毛繕い。またあしたね、と言っても、ちらっとこっちをみて、また毛繕い。チビは草むらに隠れて丸くなった。

下の池では、シラサギの中に、一羽だけ、カワウ。なにか遠慮がちにみえる。夏頃に生まれたヒナももうすっかり一人前だ。おうい、こっちは白の島だぞ。

白の島と黒の島。どういうときにか、白と黒は混じりあって、があがあと騒いでいる。まるで、違う部族どうし、会議でもしてるみたい。明日は晴れるそうだ。それだけでも、なんだかうれしくなる。きっと気分も晴れるぞ。

 

 

 

 

 

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